領域統括挨拶
ゲノム編集は、人工のDNA切断酵素を利用して自在に遺伝子を改変する技術です。これまで品種改良に利用されてきた突然変異と同じタイプの変異を、農作物や水畜産物に導入できることから、ゲノム編集技術は次世代のバイオテクノロジーとして大きく期待されています。医療分野では、疾患モデルの培養細胞や動物作製、さらには遺伝性疾患やがんの治療にゲノム編集を利用する研究が進められています。また、微生物のゲノム編集によってバイオ燃料生産する研究も始まっています。このように、ゲノム編集は人類の問題(食料問題、エネルギー問題や病気の治療など)を解決するまさに夢の技術であり、産業での利用を積極的に進めなければいけない技術です。
本研究領域では、ゲノム編集の優れた技術をもつ大学・研究機関と産業界との共同研究を推進するため、産学共創コンソーシアムを形成し、ゲノム編集の基礎技術開発を一体となって推進します。ゲノム編集の産業利用を目指す大学・研究機関や企業の研究者に積極的に参加頂き、共に国内産業を活性化させて行きたいと考えています。
領域統括
広島大学 山本 卓