生物化学研究室では、「生体機能の化学的・生化学的解明と開発」を主題とする生命科学分野の基礎研究

を行っている。また、質量分析を用いた構造解析手法の確立とそれらを用いた構造解析や、数理分子生命理

学専攻の特色を備えた「数理・化学」や「化学・生物」の融合研究にも積極的に着手している。

現在進行中の研究テーマ(昨年度修論・卒論発表テーマを中心に紹介・Unpublished work)

ウニ胚繊毛除去物質の作用機構の解明

 Polyalkoxybenzene A(PolyA)はウニ胚に作用すると繊毛が除去されるにも関わらず、正常な発生が進行する。

 当研究室では、PolyAをリード化合物として誘導体を合成し、構造活性相関や局在を調べてきた。現在はPolyAの標的タンパク質の同定を試みている。

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放射線被ばくによるマウス尿中鉄量の変化とその機構の解析

 当研究室では放射線被ばくのバイオマーカーとしてヘプシジン2を発見した(Iizuka D et al., J. Radiat. Res., 2016)。

 ヘプシジン2は肝臓から分泌され、十二指腸における鉄吸収を抑制することが知られている。現在はマウスを用いて被ばくによる尿中鉄量の変化とその機構について解析している。 (原爆放射線医科学研究所と共同研究)

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MALDI-ISDのマトリックスの検討と応用

  MALDI-ISDのマトリックスとして3-Hydroxy-4-nitrobenzoic Acid(3H4NBA)を発見した(Fukuyama Y et al, Anal. Chem. 2016)。

 現在は3H4NBAを用いてより感度よくシグナルを観測するための条件を検討している。

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質量分析を用いたタンパク質の構造解析

  質量分析では、タンパク質の1次構造解析だけでなく、構造解析をすることができる。

 現在は転写活性化に関わるヒストンアセチル化によりクロマチンの最小構造単位であるヌクレオソームがどのように構造変化するかを解析している。

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過去の研究内容